映画「ツーリスト」を見た

ジョニー・デップとアンジェリーナ・ジョリーのラブ・アクション・サスペンスものであるという、予告編の作りは、まるっきり嘘というわけではないし、そうしなければ客が呼べないということも分るけれど、ちょっと違うかな、という感じ。
何しろ『善き人のためのソナタ』 の監督がハリウッドに呼ばれて作った映画である。
全く毛色の違った娯楽作品だから、何でこんなものを(いくら頼まれたからとは言え)作ったのだろうと不思議に思っていた。しかも昔のフランス映画のリメイクだというじゃないか。
結論から言えば、アクション映画としては切れが悪い特にベニスの運河でのボートチェースシーン) けれど、華麗で豪華なスター映画としては合格。アクションでもサスペンスでもなく、主演の二人がお互いをだまし、お互いにだまされながら、まさかのラストシーンに向けて進んでいくその過程を楽しませることに力が入っている。まるで昔のヒッチッコックの映画を見ているような気持ちになれた。こういう映画もあって良い